アレキサンダー君弁論大会スピーチ

「幸せのレシピ」&「夢から覚める夢」


   ソフィア市開催された、在ブルガリア日本大使館とキリル・メトディ国際基金の共催による第23回日本語弁論大会で、みごと中級の部で優勝したソフィア大学2年生のアレキサンダー・ステファノフ君が、スピーチ「夢から覚める夢」を寄稿してくれました。
 なんと、昨年の22回弁論大会でも初級の部で優勝したとのことで、その時のスピーチ「幸せのレシピ」も併せて寄稿していただきました。
 それら2編を掲載いたしましたので、ご覧いただきたいと思います。

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第23回弁論大会中級の部 「夢から覚める夢」
2017年4月8日

  

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第22回弁論大会初級の部 「幸せのレシピ」
2016年4月12日







夢から覚める夢

アレックス

皆さんは夢の中で異国を旅したことがありますか。私の夢の中には別の世界が存在しています。言葉にできないほど綺麗で、永遠に居たくなるような異世界です。しかし、毎朝目が覚めて、また日常の現実に戻ってしまうのです。

十年前、私は初めてゲームの世界に足を踏み入れました。元自然が好きな私は、ゲームでの緑豊かな山や森、無限に広がる谷がすぐ大好きになりました。そこでは、竜の背に乗って自由に空を翔けて、私を感動させるほど美しいその眺めに触れられました。

ずっとそこに居たかった私は、ゲームができない時もそこにいることを想像していて、いつの間にか夢でもその世界に行けるようになっていました。

高校時代のある日、私は始めて自分の夢の世界をゲーム製作に生かしてみたいと思うようになりました。それ以降、周りから将来のことを聞かれると、「ゲームを作りたい」と答えるようになりました。しかし、それは先の見えない将来が怖くて、それについて聞かれたくない私にとって都合の良い答えでしかなかったのです。夢を実現する術が全く分からず、自分の支えになって欲しかった母にも、それは非現実的な夢だと言われました。自分の夢を追うのが怖くなって、それを諦めて、日本学科に入学しました。

毎日授業を受けて、夜遅くまで勉強して、早起きしてまた大学へ向かっていました。ゲームと夢の世界から離れた私は、それらを非常に懐かしく感じて、夢を諦めたことを後悔するようになりました。

丁度一年前、自分への挑戦として昨年度の弁論大会に出場しました。大会の準備と大学の勉強の両立は非常に辛くて、勉強だけで十分大変だった私は、また諦めてしまいそうでした。それでも、もう二度と逃げたくない気持ちで、最後まで努力して優勝することができました。その時、私はもう怖がらず、努力したら、夢がまだ実現できることに気付いたのです。その瞬間こそ、私が本当の意味で目を覚ました瞬間でした。日本学科は逃げ道ではなく夢への第一歩だったのです。

現在の私は、前よりも素敵な夢を持っています。それは、日本を題材にした、夢とゲームで見た美しさを越えるファンタジーの世界を作ることです。そのためには、日本学科を卒業してから、日本で3DCG やゲーム製作を学んで、そこでゲーム開発者として働きたいと考えています。どれだけ年数が必要でも、ゲームが自分に影響を与えてくれたように、いつか必ず私も誰かのためになるようなゲームを作りたいです。なぜなら、それが私の次の世代への恩返しだからです。

夢から覚める夢


自分の夢の中で他の国や大陸に旅をしたことがありますか。私の夢の中には他の世界が存在しています。言葉にできないほど綺麗で、永遠に彷徨っていたい異世界ですが、やはり毎朝起きてしまいます。ある日、自分の夢の世界を現実にしたいと思いました。そうすれば、自分がいつでも、他の人を一緒に連れて、行けるようになると思ったからです。しかし、また目が覚めてしまい、日常の現実に戻りました。

もしかしたら、その現実も夢想の一つではないのでしょうか。



От сън в мечта


Случвало ли ви се е да сънувате, че сте в друга страна или на друг континент? В
 моите сънища съществува цял един друг свят, из който бродя всяка нощ и на чиято красота никога не спирам да се възхищавам. Ако можех бих останал там цяла вечност, но за жалост всяка сутрин се събуждам. Безусетно се замечтах за това, как ще превърна света от сънищата си в реалност, за да мога да го посещавам, когато си пожелая, както и за да го споделя с всички останали. Но уви, отново се събудих и се върнах към монотонната реалност. А може би всъщност не съм и това също е сън?


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幸せのレシピ

アレックス

みなさん、自分が幸せになれるレシピのようなものを持っていますか?私は、一年前までそういうレシピを知らない、今とは全然違う人間でした。食べすぎて太っていたし、アニメやゲームばかりしていて、勉強もしない学生でした。そんな私は、友達もいなかったし、クラスメートにいじめられていたし、それに毎日母と喧嘩していました。そしてみんなに「お前は太っているし、馬鹿で、ダメな人間だ」といつも言われていました。自分もそれを分かっていました。でも根性もなかったし、どうすればいいかも分からなくて、全部そのままにしていました。そんな自分が大嫌いでした。

当時、私は「この人生、もう嫌だよ!」と自殺したくなることもありました。しかしそんな時、ある女の子に会いました。彼女はほかの人と違って、こんな私にいつも優しくしてくれました。その後また死にたくなった時、私はその女の子のことを思い出しました。「もし僕が自殺したら、彼女はどう思うかな。彼女にも、みんなにもかわいそうだと思われるのは嫌だ。みんなに幸せな人だと思われたい!友達や彼女もほしい!でもどうすればいいんだろう…」となやみました。そしてまだ自分の幸せのレシピを持っていなかった私は、「まずは、嘘でもいつも笑顔でいよう !皆に聞こえるように笑おう !」と決めました。

その後、私の誕生日が来ました。私に優しくしてくれていた女の子は「アレックス君、お誕生日おめでとう!明るい笑顔と笑い声はいつも私を幸せにしてくれる。だからこれからもそのままでいてね。」と言ってくれました。その時私は気付きました。自分が今とても楽しくて、幸せで、笑っていることに…。それまで嘘の笑顔と笑い声で幸せになろうと思っていましたが、本当は幸せになりたいと思った時から、私はもう幸せでした。幸せのレシピはずっと目の前にあったのです。

自分の中にある「幸せ」に気付いた私はモチベーションが高くなって、ダイエットを始めたり、よく勉強したり、もっと明るく周りの人と話すようになりました。たった三ヶ月で、クラスメートや母がびっくりするくらい変わることができました。もう太っていなかったし、いい大学に入れたし、それにいい友達もたくさんできました。

これは私が見つけた幸せのレシピです。でももしみなさんの中に、まだ幸せのレシピを見つけられなくて、寂しい人や悲しい人がいたら、ぜひ私のレシピを試してみてください。幸せは信じれば誰でもなれるものではないでしょうか。幸せはきっと力になりますから。


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